2015年10月13日号

(2015年10月05日~2015年10月09日)

先週の為替相場

リスク選好の流れ強まる

米国の年内利上げ期待が後退し、世界的に株高の流れが強まる展開となった。国慶節の長期休暇明けとなった上海株が堅調な地合いを見せたことも加わり、世界的にリスク選好の流れに。世界的な株高、商品高の動きを受けて、資源国通貨買いの流れが強まった。豪ドル円、カナダドル円などに買いが入る展開。ドル円はリスク選好で円売りも、年内利上げ期待後退でのドル売りが相殺。

今週の見通し

30日の日銀金融政策決定会合での追加緩和期待が強まっており、円売りの流れが期待される。年内利上げ期待の後退によるドル売りで120円台半ばからは頭を抑えられているが、下がったところでの買い意欲は健在。ドル円は120円をはさんだ上下1円程度のレンジ取引を中心にしつつ、120円半ばを超えて上値トライのタイミングを図る展開となりそう。

豪ドル、NZドル、カナダドルなど、資源国通貨は調整を交えながら上昇基調継続へ。原油など商品市場の調整局面で頭を抑えられる場面が予想されるが、米国の年内利上げ期待の後退が上昇基調形成に寄与。金利差縮小からの投資資金の流出懸念が後退したことが、中長期的に大きな動きとなりそう。豪ドル円は調整を交えながらも90円の大台を意識。

欧州通貨は方向感を探る展開となりそう。ドル売りの流れは、ドルの代替通貨としての役割を持つユーロの大きな買い材料となる。ただ、ECBの追加緩和期待も根強く、上値を追う動きには慎重な姿勢も見られる。ユーロドルは1.13台での推移か。ポンドもドル同様に利上げが先送りとなる可能性が指摘されており、対円での買いを相殺してきそう。1.53をはさんだ展開が予想される。

今週の注目指標

中国貿易収支(9月)
10月13日時刻未定
☆☆
中国国内の生産・消費の鈍化傾向への懸念が強まる中、前回の+602.4億米ドルから+482.2億米ドルへ黒字が減少するとの見込みとなっている。輸入の減少などが顕著となると、対中輸出が経済の鍵となる豪ドルやNZドルなどの売りを誘いそう。上昇基調は継続も豪ドルは87円ちょうど近辺まで調整の可能性も。
米小売売上高(9月)
10月14日21:30
☆☆☆
9月の新車販売台数が年率換算1817万台と約10年ぶりの高水準を記録するなど依然堅調な米国の個人消費。ただ、ここに来て弱さが見られる雇用環境もあり、自動車を除くコアは前月比マイナス圏に沈む見込み。予想通りで年内利上げ期待の後退もあり、ドル円は119円台半ばをトライか。
米生産者物価指数(PPI)(9月)
10月14日21:30
☆☆☆
雇用と並ぶFRBの2大命題であるインフレ動向。年内利上げの見通しが揺れる中、回復が鈍いインフレ動向への注目度も高い。コアの数字は堅調も、エネルギー価格の低下もあり、全体の数字は前月比マイナス圏の見込み。予想をさらに下回るとドル円が119円台前半を試しそう。
米地区連銀経済報告(ベージュブック)
10月15日03:00
☆☆
地区連銀総裁は、総裁などを含むFRB理事に比べ比較的利上げに前向きな姿勢がこれまで目立ってきた。各地区の経済報告で景気回復の流れがしっかり確認できると、利上げ実施への強いサポートとなる。市場が好感する強気な内容が出ると、120円台半ばを超えるきっかけに。
米消費者物価指数(CPI)(9月)
10月15日21:30
☆☆☆
9月はガソリン価格がかなり低下していることもあり、前月比、前年比ともにマイナス圏予想。コア前年比の数字は前回と同じ見込みも、全体のマイナスの数字が年内の利上げ期待を抑制する材料となりそう。予想以上にマイナスが大きくなると、119円トライの動きも。PPI含め予想前後の数字にまとまると、年内利上げ期待が残り、120円台へのドル円の押し上げ要因に。

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